屏風 【びょうぶ】


浄土天界図(六曲屏風)

三宝瑠璃螺鈿を全面に施し、浄土の天界を表したもの。上下の天界図の間の白光の瑠璃上に見える文字は般若心経「張字」で表現したもので天界の様を瑠璃技法の鮮やかな輝きで表現し、その中心を飛び交う鳳凰が浄土の荘厳さをより一層引き立たせている。永井白鷗作。
東京都港区南青山 梅窓院所蔵。



三宝螺鈿阿弥陀聖来迎図(六曲屏風)

中央に大きく阿弥陀如来を描き、両脇の観音勢至と合わせて安定の良い正三角形の構図を作り、左から右へゆるく流れる雲上に賛嘆奏楽する諸尊を配し、来迎の荘厳な情景を現出する。尚、本図は阿弥陀御尊(阿弥陀、観音、勢至、地蔵、龍樹)を中心に音声、供養菩薩を周囲に従い来迎する様を正面性を重んじた構図をもち二十五菩薩来迎図の一形式を示すもので、高野山内にある有志八幡講十八個院に伝わる国宝阿弥陀来迎図
をモチーフに三宝螺鈿で制作した永井白鷗の秀作。
東京都足立区北千住 勝専寺所蔵。